ウクライナでの新型コロナウィルスの状況。2020年11月末のスームィ。

ウクライナでの新型コロナウィルスの状況。2020年11月末のスームィ。

前回お伝えした8月からの経過で、ここウクライナの状況はヨーロッパでの感染拡大と同様に広がりを見せており、身近になりつつあることを実感します。

ウクライナの新型コロナ感染者数(2020年11月25日現在)

Googleによる感染情報です。

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現時点でのウクライナでの感染者数は、665,968名  死亡者数は11,619名

ウクライナの人口は4198万人。

日本での感染者数は135,786名、死亡者数が1,963名とのことで、二国を改めて比べてみると、ウクライナの感染率の伸びが急激に高いことが分かりちょっとビックリしてしまいます。医療関係者の感染が多かった夏に比べて、今は誰がどこでどのように発症するのか全くわからない状況になっています。

スームィの感染者数は24,811名、死亡者数332名

新規感染がどのくらいのペースで起きているのか、どのエリアで大幅に増えているのか、もはや詳細なインフォメーションが確度の高い情報なのかすらよく分かりません。

スームィの下に位置するハリコフが現在一番感染者数が増えているエリアになっています。紛争エリアのドンバス地方である、ルガンスク、ドネツク(ウクライナ南東部)の感染者数が少ないのですが、未だ緊張状態にあるエリアの正確な情報が掴めないので、感染が拡大している可能性もあり心配です。西側はずっと一定数で増えている感じがあります。

 新型ウィルスの感染エリアマップ。スームィの下のエリアがハリコフ。気が付けば、ここが一番感染拡大している。

 

秋から冬へ。感染拡大に伴い、ウィルスが近づいてきた感が否めない。

8月の時点では、西側や工業の拠点となる都市に拡大が見えていて、分かりやすい動きが見えていたものの、ここにきて単純に人の往来による感染拡大だけでは分からない状況になっています。

10月には親戚が暮らす小さな村で保育士の集団感染が発生し、叔父もコロナ感染者の一人になってしまいました。今回の村での状況は死亡者数が爆発的に起こらず叔父も重症化せずに済みましたが、小さな村での集団感染が発症した場合の混乱は、よくよく考えると恐ろしい状況を生み出す可能性があります。村人は大抵自分たちの畑と自宅の地下室に食材を備蓄していますが、死亡率が異常に高くなったり、重い症状が出た場合の医療体制が整わないことは目に見えて明らかで、周辺の閉鎖や近隣の地域との軋轢が生まれることがあるかも知れません。

 

新型コロナウィルス、在宅で仕事をしている夫と私には少し遠い存在だった

今年の夏は本当に爽やかでカラッと暑くて雨も少なく、8月下旬になっても暑い日が続いて、10月になってもコートすら必要がないくらい過ごしやすい数ヶ月を過ごしました。

夜間出かける習慣もなく、のんびりと近所に買い物に行ったり昼間中心街に出かけたりするだけで、店内に入った時はマスクを着用するのみといった、のんびりとした状況でした。

町にいる若者も知り合いも、大概は新型ウィルスは既に終わったものであるかの認識になっていました。海外旅行を計画していた人や出稼ぎでウクライナに戻ってきた人たちにはリアルな変化を感じたかも知れませんが、田舎で数キロ圏内で生活している身としては実際には危機感が薄れてしまう、そんな感じだったのです。

 

スームィでも9月下旬から10月中旬にかけて新型コロナウィルス感染者数が伸びてくる

     夏以降は右肩上がりに増加している。(Googleニュース データ提供元:ウィキペディア)

そんなこんなでのんびり過ごしていましたが、ウクライナ全体で9月末から急に感染者が増えてきて、7月末時点では5,000人程度だった各週の感染報告数が、9月末下旬には最大約4倍の2.2万人に増えてしまう事態になってしまい(情報元:ウクライナ日本大使館)新学期が始まったばかりの学校も閉鎖になる等、オフィスで働いていたり子供が学校に通っていたりする家庭では色々と大変なことになっていたかも知れません。この爽やかだった夏を挟んでいかに感染が広がったかが理解できます。更にそこから増え続けて今に至ります。

 

日本人のように状況を把握して、とにかく横の人に配慮する細やかさはない。

ウクライナに来て思うことは、全体的にわがままであるということ。自分の要求を突き通す子供のようなわがままではなく「我がまま」な状況や性格の人が多いこと。

これはネガティブな意味ではなく、我がままに思ったように生きていて、その基準の中で他者との関係性を保っている感じがあります。勿論全ての人に当てはまる訳ではありませんが、日本人と比較するとこういった傾向を感じることが日常の中で多々あります。したくないことはそもそもしないし、それを強要もされないし、ましてや責められることがないので劣等感を持つ必要もなくなり、状況が深刻にならず楽観的でいられるのかも知れません。そんなスタンスなので他者に関しても寛容です。これはあくまで私の感じ方なので、違うよ!とウクライナ 人に突っ込まれるかも知れませんが。。

物事を細かく分析して相互関係を構築する日本人の細やかさが世界のスタンダードではないことが分かります。これは性質の違いなので、どちらが優れているといったことではありません。

今日より明日、明日より明後日、日々成長あるのみ!!みたいな体育会系の日本人ならプンプンしそうなシチュエーションに出くわすのは勿論私だけではないのですが、もうちょっとしっかりやってよ~という状況が改善しないことは、案外世界中一緒なのかも知れないと思い始めています。

ちょっと話が逸れてしまいましたが、日本人の上昇志向と、真面目さと、他者への配慮が日常に溢れていてそれが当たり前だと認識している姿勢が、もともと清潔である日本人の習慣と相まって、現在の日本においては新型ウィルスの猛威を食い止めている要因の一つなのではないかと思う次第です。

 

個人的には、季節性インフルエンザと同じだと思いたい。

確かに今回の新型コロナウィルスによって、年齢問わず重篤な状態に陥ったり死亡している状況で、有効なワクチンがないことを考えると不安な気持ちになってしまいます。

でも、罹患したら必ず死が訪れる恐ろしい病気だということでもないので、あまり深刻に捉えないようにしています。先進国ではない国に住んでいる不安の一つに、重篤な病気にかかった時に適切な処置が受けられるのかどうかがありますが、ウクライナに住んでいる以上その部分はある意味覚悟を持っているので、その時に考えようと思います。

 

基本的な風邪の予防は「のどスプレー」と「ウクライナ産はちみつ」で。

子供が通う幼稚園の用務員さんがコロナの疑いありで学級閉鎖になったり、叔父の新型コロナ感染後に別の親戚がコロナ感染によって高熱になった話も聞いています。すでに病院に入院できない状況になっているらしく、当初よりも事態は深刻な可能性があります。

PCR検査の状況も曖昧な部分が多く、今回確認したGoogleニュースに基づいた感染者数もどこまで正確な数字なのか実際には分かりません。フランスではアジア人への偏見が強くなっているというニュースをネットで見ましたが、ここでは特定の人種に対しての攻撃や偏見はないようなので、その点では一安心です。

ウクライナのメーカー「нове життя」のスプレー。のどが痛くなったら速攻でシュッシュ!我が家の必需品。

 

今は風邪をひかないことを第一に考えて、のどに痛みがある場合はすぐにスプレーで痛みを撃退し、美味しいはちみつたっぷりのミルクティーを飲んでいます。

ウクライナのはちみつは、既に私の人生になくてはならないもの! 自家製の瓶詰め。収穫場所によって味が異なる。

 

ウィルスは人に媒介することで生きていけるもの。パラサイトできる人間を抹殺してしまったらウィルスは生きてはいけないので、我々が優位にあることを忘れないようにしたいと思います!

皆さんくれぐれも体調にはお気をつけてくださいね。

 

ウクライナのスームィからSACHIALE Lifeをお届けしています。

 

どんよりした季節真っ只中ですが、こんな時だからこそ何か面白いことを探してお伝えできればと思っています。また、当ブログに来ていただければ嬉しいです!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!