「パケ買い」しちゃう、ウクライナの食料品パッケージデザイン。其の壱
- 2020.12.20
- ウクライナの食べ物
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海外の生活で嬉しいのは、現地のスーパーで売っている気取らないおやつや、チープでにんまりしてしまう文房具や雑貨に出会える事なのですが、今回はモノの表面を飾る外国風のパッケージデザインについてお伝えしようと思います!
ウクライナの伝統的な刺繍模様の卵パック。こちらでは紙製のパッケージが主流。
旅行の際にも裏路地や地元民が集っていそうな食堂、庶民的な料理の写真やお店の看板、メニューに至るまで全てが楽しく思えるように、その景色の一部として存在するパッケージデザインは、その国のトレンドやカルチャーを知ることができる一番身近で面白いモノです。
スーパーマーケットの「PBブランド」パッケージがかわいい。
以前お伝えしたウクライナのスーパーマーケット「Сiльпо」のPBブランドである『ПРЕМІЯ(プレミヤ)』のシンプルなデザインはキッチンに置いてもオシャレなものが多いので、気分が上がります。販促も上手な上にパッケージデザインと商品のコスパもいいので、売り場でも手が伸びやすいです。あまり可愛くない古いスタイルのパッケージと値段もクオリティも同程度なら、やはりかわいいパッケージの方を選びたくなる。最初に目に触れるイメージとしてのデザインは大切だなぁと改めて思います。
スーパーマーケット「Сiльпо(シリポ)」、パッケージで統一感を出す。
スパイス・シリーズ
ПРЕМІЯ(プレミヤ)のスパイスシリーズ。手書き風のイラストが素敵。
店内の一角にあるスパイスコーナーで目をひく『ПРЕМІЯ(プレミヤ)』のシリーズ。四角の中にプリミティブなホワイトのフォントを使用していて、シンプルで統一感のあるデザインはきちんとしたマーケティングとコンセプトを持ったアイディンティを感じます。最初はかわいいイラストに惹かれて購入しましたが、それぞれのハーブやスパイスのクオリティも問題ないです。用途に合ったオリジナル配合のテイストもあり味も良いので、ささっと味を決めたい時に便利です。軽くて薄いので、好きなテイストをセレクトして日本へのお土産にするのも良さそうです。
もちろん他のメーカーのスパイスもたくさん売られていて、このシリーズは若干値段も高いのですが、1回の使用量が少しなので、多少の金額差はそんなに気になりません。
缶詰・シリーズ
缶詰シリーズが一番存在感がある。野菜とフルーツ系のイラストもかわいいし、魚の缶詰もいい感じ。
棚にたくさん並べられていて時期によってセール開催も多いので、PB推しにインパクトを与える缶詰は一番目立ちます。内容が分かりやすく柔らかいテイストのイラストがマッチしていて、特別に美味しい訳ではないのですが何だか美味しそうに見えてしまい、つい買いたくなってしまいます。
もっともよく購入するのはオリーブの実の缶詰で、ブラックもグリーンも普通に美味しいのです。取り除いた種の部分にアンチョビやパプリカが入っているタイプなど何種類かがあります。オリーブの缶は直接プリントされているのでキッチンにも映えると思い、洗ってスティックシュガー等の保存に使用していて、フルーツ缶もかわいいので二次利用したいのですが、残念ながらそれらは紙巻きになっているので保存することができません。。
画像にある魚の缶詰はウクライナに来て初めて食べて気に入った食材です。スプラットと呼ばれるニシンと同種の小魚で、頭は付いていませんが、まさに缶の蓋に描かれているように並んでいて、燻された魚の匂いを含んだオイルと共に口の中にねっとりと広がり、一口で一匹ぺろっと食べるとまた次が食べたくなる、とてもクセになる味です。もちろん他のメーカーもインポートものもあるので、機会があれば鰹節文化のある日本人には食べて欲しいオススメの食料品です。ビールのおつまみにもぴったりです!
乾燥系食材のパッケージ
ウクライナ語で書かれているため、ロシア語とはスペルが異なる場合がある。
ロシアでグレーチカと呼ばれる蕎麦の実と、マンナというセモリナ粉のパッケージもかわいい。カーシャ(粥)に入れる食材がレイアウトされていて、家庭的な食材であることが伝わる優しいデザインです。400gに統一されているので、同じ商品棚にも並べやすく見やすく、そして買いやすい。ロゴの統一感とサイズ感でPB展開のマーケティングがしっかりしているので、何だか吸い寄せられてしまう。こういうところもシリポの販売戦略は優秀だなあと実感します。
岩塩が主流のウクライナですが、シーソルトも売っています。値段が岩塩の数倍はするので、ミル付きのものだったりおしゃれなパッケージのものが多いですが、一般的にどの家庭でも常備されている感じではないです。ПРЕМІЯ(プレミヤ)のシーソルトは紙パッケージで塩のサイズが見える小窓がついていて、おしゃれかわいいので我が家ではこれを常備しています。
ウクライナNo.1シェアのスーパーマーケット「АТБ(アテベ)」もかわいいパッケージがある。
こちらのスーパーにも『Свая Лінія(スヴァヤ リニヤ)』というPBブランドがあるのですが、値段が安くてクオリティも問題なく、更にパッケージも若者向けを意識したようなポップな物が出ているので、商品棚を見て眺めるのも楽しいです。
電子レンジ用シリーズ。今風なPOPなパッケージデザイン。ピンクのはペロペロキャンディー塩味はちょっと微妙。。
シリポのПРЕМІЯ(プレミヤ)程統一感はないのですが、コスパが良い商品が多く、我が家では最近ケチャップやマヨネーズなどのソース系や薬味の一部はСвая Лінія(スヴァヤ リニヤ)に変更しました。気づくとかわいいパッケージに変更していることがあり、そのスピードが早いので日々チェックしていきたいと思います。
レトロなデザインは安定的に自分好みで嬉しい。
地方にいても楽しめるもので、生活する上で一番身近にある食料品のパッケージは、中身のテイストと共に大切な、単調な生活に彩りを与える要素です。
単色刷りのソ連時代から変わらないであろうレトロなテイストのパッケージを見ると、国外に住んでいる特別感があり、毎回自分好みのデザインを優先して購入してしまいます。値段にもよりますが、値段が高めの食料品は大抵高級感のある新しいデザインになっているので、素朴でレトロな自分好みのものは、生産ラインに新しい要素を盛り込む発想もなく、ただ既定路線でそのまま脈々と引き継がれているのでしょう。そこに「伝統!」とか、「うちのブランドのポリシー!」とか、日本の伝統的な商品を製造している会社の方が語られるようなものはなさそうです。。ウクライナ人に、あればいいじゃん!それで?と突っ込まれそうな感覚が、パッケージを通じて垣間見れたりします。まあ、そういう部分が残っていることで未だにソ連的なデザインや概念が消えず、そのおかげで興味深いレトロデザインに出会えるんじゃないか。なんて思っています。
レトロな単色刷りの岩塩。バターとコンデンスミルクの男の子はチョコレートの「アリョンカ」より好き!
それ以外にもプロパガンダとしてレトロデザインを復活させるような動きがあるので、かわいい!と素直に喜べない部分もあり、世代によってはデザインから共産主義時代の記憶を想起される場合もあるようなので、何だか複雑です。
左:ソ連っぽい目をひくデザイン。右:рудь(ルディ)のアイスが一番好き!
最近のトレンドっぽいベタでプリミティブなグラフィックデザイン。普通におしゃれ。
レモン味のチョコレートはパッケージに釣られてしまいましたが、味は普通。。そんな時もあります。
クラッカーは小分けでサクサクしていて美味しいし、このパッケージなら来客時のお茶請けとしてもいい。ちょっとくすんだ色使いがおしゃれ。他の人から見れば些細なことでも、刺激の少ない地方在住の身にとっては、可愛くて中身も美味しいパッケージデザインに触れられるのは、些細だけど楽しみの一つなのです。
右の写真は「ポン菓子」を飴で固めたお菓子で、日本のものよりちょっと甘いのですが、一枚入りで厚みがありバリボリ食べるのが好きです。(開けたら大抵は一気喰い!)最初に発見した時から長らく、冬のニット帽をかぶって浮き輪を肩からかけている80年代テイストのクマのイラストだったのですが、今年デザインをリニューアルしたようでおしゃれになっちゃいました。今ではちょっとダサめの「くま」が懐かしい。。
購入した時に適当に写真を撮っていて、ぼんやりしたものが多く残念なのですが、、まだたくさん異国らしいレトロなデザインのものがあります!さらにクオリティをあげた写真をストックして、新たなデザインを紹介できればと思います。
何か気になることなどがあれば、お気軽にご連絡ください。
来年はブログアップの回数を増やしていけるように意識を持って取り組みたいと思います!!
ここウクライナの片田舎スームィより身近で感じるSACHIALE Lifeをお伝えしていきます!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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