ウクライナ生活 COVID-19 コロナに感染してしまう!Vol.1

ウクライナ生活 COVID-19 コロナに感染してしまう!Vol.1

ウクライナでのコロナ患者の多さは、日本の罹患率に比べると爆発的な感染率と言っても過言ではない状況です。そんな中での4月中旬、私、夫とともにコロナ感染してしまいました。。日本人の私の知り合いで陽性になった方はまだ聞いていませんが、ウクライナでは親戚関係や知り合いでも至る所で陽性になった話をちょくちょく聞いているので、コロナ感染自体が珍しいことではなくなりつつあることも確かです。

今回は私の体調の変化と家族の状況など、コロナ陽性になった身としての体験談をお伝えしようと思います。

 

              PCR検査の結果。はっきりとPOSITIVEと書かれている。

もちろん誰しも感染するリスクは一様にあるのですが、普段行き来する仲の良い友人がいるわけでもなく、6歳児の息子と在宅勤務の夫との生活の中でのまさかの新型ウィルス感染。。ウクライナでは感染が日本より何倍も多い状況なのは理解しつつも、「私たちは大丈夫」という過信からくる根拠のない自信。今回あっさりと新型ウィルスによって打ち砕かれました。

3月に検疫措置があったこともあり、家から出るのは日常的な買い物と子供教室への送迎などで、自宅を円で囲った行動範囲の半径はせいぜい1km程度。こんなに交流が少ないのに、結果的に夫も陽性が判明し、子供だけが微熱と風邪症状が2日ほど出ただけでしたが、実際には陽性だった可能性も否めません。

 

ウクライナの感染状況

まずはウクライナのコロナ感染の状況をお伝えしようと思います。

       我々の感染が陽性と発覚する少し前に、ウクライナでの感染者数がピークに達しています。

1日の新規感染者がピークだった4月8日以降減少傾向にあるようですが、近日の1日平均感染者が1万人を超えており、ウクライナの総人口が4198万人ということを考えても、日本よりはるかに感染者が増加しています。世界的パンデミック以降同国では感染者2,038,248人、死者42,950人が報告されています。(REUTERS COVID-19 TRACKER調べ/2021年04月28日現在)

昨年の9月頃からどんどん感染者が増えていき、11月の終わりをピークに年明けの2月に一旦ピークアウトするもまた上昇を辿り、私たちが感染・発症したと思われる4月の初めに1日の新規感染者が2万人を超えていました。

              感染拡大が西側から東側に移ってきていることが分かる。

 

今、感染・発症した時のことを思い出してみる

春になるといろいろなことがしたくなって、毎年なんとなく落ち着かずにせかせかしてしまうタチなのですが、3月になってもさほど外気温も上がらない中でアパートのオールヒーティングシステムが止まり、朝晩室内が寒く風邪を引いてしまうリスクがあるにも関わらず、ちょっとした睡眠不足が続いていました。先程記載したように根拠のない「私は大丈夫」という変な確信のもと4月に入ってから数日を過ごしていました。

最初の異変

ここからは記録していた日にちの時系列でお伝えしようと思います。

4月06日(火)

夜間子供の急な発熱。最大39℃台で寝込む。薬を飲ませて安静に。その後、一番仲の良い友達も同じようなタイミングで高熱が出たことが判明。同じ子供教室に通っていることもありそこで風邪になった模様。

4月07日(水)

子供の回復は早く、38℃台の体温にも関わらず1日中寝ていることもなく、Youtubeを見てゲラゲラ笑ってアイスクリームを2つたて続けに食べる程の食欲。

4月08日(木)

まだ37℃台の熱があるものの至って元気。家の中を走り回ってほぼ復活。子供は急な熱からの復活も早くインフルエンザなのかは不明。その時はコロナ感染を疑わず。

まずここまでの異変は子供の発熱のみ。今考えるとここで子供は新型ウィルスに罹患していたと思われます。

4月10日(土)

夜になってから夫が突然の寒気を訴え、見る見るうちに顔が青くなってきてトイレへ駆け込み嘔吐。最初の異変から30分程度だったのでびっくりしてしまったが、その後はガタガタ震えながら40℃近い高熱の中寝込む。

4月11日(日)

早朝枕に貼り付くようなひどい頭痛で目が覚めてしまった私は、頭痛持ちで頻繁に鎮痛剤を飲んでいて慣れているにも関わらず、起き上がるのが辛いほどの痛みと吐き気で午前中苦しむことに。なんとか薬で抑えようとするも、体にも倦怠感が出てきて横になる。その後37.5℃の熱が出てきてその日はダウン。

夫の様子はというと、午前中は明らかに体調不良な赤くむくんだ顔でとても辛そう。その後午後には平熱に戻り顔色もだいぶ良くなるも食欲不振。夜になって再び38℃を超える熱に。

4月12日(月)

私-朝起きると倦怠感はあるものの熱はなし。

どうしても片付けなくてはいけない仕事があったので、それを何とかこなすも1日中ダルさは取れず。食欲はなく家でしっかり休むことに。夫もその後ずっと平熱で風邪のような症状が残り食欲なし。

4月13日(火)

私-頭がぼんやりとして風邪の症状があるもダルさはほぼ感じず。曇っていたが空気が暖かだったので、しばらく散歩した後に部屋の掃除をする。寝る前にシャワーを浴びてから布団に入るも眠りに落ちる頃に急に激しい悪寒が始まり、ありったけの布団をかけるも数時間その悪寒に耐えながら、「これはおかしい・・」と実感する。夜中MAX39.1℃で明け方まで苦しむことに。

一旦症状が治った後の更なる悪化は想定外。こういった急変が何とも不快で怖いところ

4月14日(水)

私-日中も頭がグラグラして38℃台の熱が続く。トイレに起きるのも辛いくらいの倦怠感でまっすぐ歩けず。。ひどいインフルエンザのような状態で、倦怠感と食欲不振、腰痛、悪寒の繰り返し。

夫-倦怠感はあるものの寝込むほどの酷さはなし。子供はすっかり復活。

4月15日(木)

私-朝から38.4℃の熱で喉の奥にイガイガした痛みが始まる。ひどい悪寒は去ったものの腰痛と倦怠感は消えず、自分の体調が安定しておらず良くなっているのか悪化してるのかさっぱり分からない。長いトンネルにハマってしまって出口が見えず、まとわり付く嫌な感じがあって過去に感じたことがない風邪症状。完全に新型コロナを疑い出す。

4月16日(金)

私-早朝うなされて目が覚めたついでに体温確認をしたところ36℃台の平熱。でも全く回復した感じはなし。もう一度寝て体温確認するがまた37.4℃。36℃台と38℃台でも気分はほぼ一緒。民間病院を予約することに。午後は平熱に戻る。ここ数日食べられるものはお米から作った塩味だけのおかゆとアイスクリームだけ。それ以外は全く食べる気が起きず。

夫-平熱と微熱を繰り返すも悪化はせず。子供は問題なし。

4月17日(土)

私-朝から一度も発熱はなし。体力消耗でフラフラしながら午後一で近所の民間病院へ。状況を見てPCR検査を受ける。家に帰ってからも倦怠感は同じで再び38℃台の発熱。

4月18日(日)

私-日中はずっと平熱。痛いだけだった喉の奥から乾いた咳が出てくる。アイスクリームを2個続けて食べる。水曜からずっと寝込む羽目になり体力の消耗が激しい。PCR検査の結果は陽性。医師から38℃以上になった場合は解熱剤を飲むよう言われたので、夜再び38.1℃の発熱により薬を飲んで37℃まで体温を下げる。

4月19日(月)

私-一日中平熱に。倦怠感バッチリで目が覚めた時に呼吸が浅くなっていることに気づく。1日の間で急に発熱したり、息苦しくなったり咳が出たり。それに伴う自覚があまりなく、コロナ感染で言われる「急変するかも。。」という恐怖が頭をよぎる。

夫-悪化はせず風邪症状。病院でPSR検査へ。

インフルエンザのような分かりやすい体調の変化が見られない。自分自分でも気づかぬうちに症状が進んでいる可能性があり、目覚めたら苦しくて動けない。。といった症状が出る可能性があるので、一人暮らしの人はすぐに近しい人に連絡できるようスマホの充電は忘れないでほしい。

4月20日(火)

私-朝目が覚めると口の中に詰まり感があり、起き上がろうとすると明らかに呼吸しづらく口呼吸しながらトイレへ行くことに。レントゲン撮影に病院にいくも、優しさのかけらもない対応に頭にくる。体の奥底から謎のパワーがみなぎってきて絶対に悪化させたくない危機感がふつふつと湧いてくる。夜また微熱が出る。

4月21日(水)

私-1日発熱なし。痰が絡んだような咳が出始める。味覚障害はなかったものの、薄い味の変化がよく分からず味の濃いものが食べたくなってきて、Uber EATSのウクライナ版であるGlovoでマクドナルドを注文する。子供はパクパク。久々のジャンクフードで弱った胃が活動を始めたせいで夜トイレで冷や汗をかく腹痛に。。(自業自得)

4月22日(木)

私-1日平熱。ベッドで横になるも倦怠感も薄れ始めて咳が残るのみ。

夫-PCR検査の結果、陽性。

4月23日(金)

私-少し咳が出るもやっとベッドから起き出す。長期間横になっていたせいでダルさはあるものの、何とか復活する。

夫-コロナ陽性でもその後悪化せず、食欲不振のみ残る。

4月24日(土)

久々に起き出したのが疲れたのか、夜中から咳が辛くなってきたので1日ダラダラすることに。

4月25日(日)以降

部屋の中が寒いのでたくさん着込んで何とかゆっくり過ごす。咳は残ったまま。

夫もほぼ復活。

          近所の民間病院のエントランス。自動ドアではない入口が一つあるのみ。

私が考える、コロナ感染したと思われる経路

1.子供が通っている教室2箇所での感染拡大?

まず考えられる感染経路として、子供教室が考えられます。1箇所は新しい建物の1F部分にあり、エントランスから教室までの距離も短く開放的な雰囲気があるのですが、まだまだ寒かったシーズンを考えると十分な換気がされていたのか疑問も残ります。

もう一つの教室は古いソ連時代の建物内にあり、迷路のように様々な部屋に分かれており、その途中には窓のない場所や大人の教室もあったりで、不特定多数の人が入れ替わりで行き交う普段から換気の良くない雰囲気があります。子供に聞いたところ、窓を開けて空気の入れ替えを行っている状況もないらしいので、あの場所でコロナ陽性者が長時間留まっていた場合、免疫力が下がった人が接触すれば感染リスクも高まりそうです。

 

2.スーパーなどのカゴ・商品・レジ周りが意外に危険?!

スーパーマーケットによっては、買い物カゴのアルコール除菌を徹底している場所もあります。さほど気に留めてはいませんでしたが意外にリスキーなのかも知れません。

また、日本のようにどこでも自動ドアがあるような環境ではないので、エントランスのドアを引かないといけない状況もあり、どうしても不特製多数の人が触れたドアの取っ手に触らなくてはいけない環境にあります。また北国のせいもあって、お店のエントランスに入った後に換気口のない狭い風除室がある場合もあり、2枚とも扉が自動ではないことがほとんどなので、その部分も何気に危険な感じがします。

 

3.部屋の一括暖房システムのせい?!

アパート内の一括管理されたオールヒーティングシステムは、我が家の建物では個人で室内の温度管理ができない仕様になっており、地下に管理者が起動したり停止したりするシステムになっています。そのシステムが停止した後の外気温の冷え込みは、一気に部屋の中が寒くなるので風邪をひくリスクが上がります。特に朝方の冷えによってどこかからの隙間風が当たった場合はほぼ風邪を引きます。このシステム、本当になんとかならないだろうか。。

 

4.春になったからと調子に乗った?!

グレイッシュな陽が短い空の冬が続くと、春の到来は細胞レベルで嬉しくなるもの。

この季節を逃すまいとどうしても少し前のめりになってしまい、風邪を引きやすくなるのに関わらず、いつもとは違う状況の今年のパンデミックをなめてました。。

 

新型ウィルスに感染した私が思う、所感。

神経質になってアルコール除菌をしたところで、外では手で触れなくてはいけない部分がたくさんある上に、子供が家中をベタベタ触っている状況では神経が先に参ってしまいます。

今回のコロナ感染は、季節の変わり目のシーズンに睡眠不足で免疫力が下がったところに、新規感染者数のピークを迎えたタイミングが重なったためだと思っています。

ウクライナ人の気質や一般的な生活スタイルを考えると、家族間で感染拡大が判明した後でネットを使って自主的隔離生活を全うしている人の数はあまり多くない気がします。感染を知りつつ日々の買い出しを行っている人たちがいる中で、風通しの悪い中での接触があった場合は、免疫力が下がった状態では太刀打ちできない気もします。

思った以上に新型コロナウィルスが近い環境の中で過ごしていた訳ですね。

人や政府のせいにすることは簡単ですが、目に見えない新しい未知のウィルスであるだけで、最後は自分の免疫力を信じるしかないと痛感しています。

 

長くなってしまいましたので、続きは買い物編・飲んでいた薬を紹介したいと思います。詳細はこちら→

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。