癖になるオープンサンド「ブッテルブロード 」を楽しむ!

癖になるオープンサンド「ブッテルブロード 」を楽しむ!

 

旧ソ連国ではお馴染みのオープンサンド、「ブッテルブロード 」。普通すぎて特に何とも思っていなかった家庭料理の定番。大抵は朝食に食べたり、サンドウィッチにしてどこかへ出かける時のお弁当として持って行ったりするもので、特別感はないのですが、改めて考えてみるとバリエーションは無限大にあるのです。

今回は手軽に作れるこのオープンサンドをご紹介しようと思います。

 

使用するパンの種類は?

「バトン」と呼ばれる白パンがスタンダード、私は黒パンで作るのが好き。

 

どこでも購入できる一般的なパン。我が家ではカットして冷凍保存する。

 

サーモンやイクラ等のシーフード系は味の主張が弱い白パンの方が、魚の味をダイレクトに感じるので普通に美味しくいただけます。もちろんそれはそれでいいのですが、せっかく黒パンがたくさんある国に住んでいるので、黒パンの酸味やアロマを感じながらトッピングの味が口の中で融合する感じ、侮れない簡単料理です。

黒パンに関しては過去記事をご覧ください!→ https://sachiale.com/post-495

 

 

手軽に食べられる超スタンダードな食べ物

「プロストクワシノ村の三人仲間」というソ連人なら誰でも知っているアニメに登場する、マトロスキンというシマシマの猫が、舌にダイレクトにサラミの味が伝わるよう、パンとサラミを逆さまにして食べた方が美味しい!という有名なセリフがあります。この話をロシア人やウクライナ人に話せばみんな理解できるはず!

片手でパパッと食べられる手軽さと美味しさが、子供から大人まで皆に愛されている食事であることは現在でも変わりません。

 

 

立て続けに食べたら、ちょっと太る。

このブログに写真を掲載するにあたり、普段はあまり作ることのないブッテルブロードを短期間で作ることにしたら、この簡単料理の美味しさを再確認することになりました。

種やスパイスなしの酸味が強くない黒パンを選び、スライスして冷凍庫に入れておいたので、取り出して低温度でグリルで温めると、表面が少し香ばしくなり風味が増します。

写真映えを考慮し、普段より少し多めに具材を乗せたのでうまさも倍増!こうなったらもう太るしかない。。美味しいものは大抵高カロリー。。なんて思いながら作って食べていましたが、そもそもブッテルブロードはエネルギーとなる炭水化物と脂質を同時に素早く摂取できる朝のパワーフードなのですよね。

大量に食べたわけではないのに数日間朝か昼に作って食べたら、実際にジーンズがきつくなりました。。ホントか。。

 

使用する食材たち。カルバサ・チーズ・サーモンなど

 

サラミもチーズもニシンのオイル漬けも、、きちんと作って見た目も綺麗なブッテルブロードは、ちょっとリッチな気分にもなり、口いっぱいに頬張るのがいいです!

 

 

サーモンをのせたブッテルブロード 

パンの表面が湿らないようパプリカが入ったスタンダードなクリーム系のチーズを塗り、塩味が濃いめのサーモンの薄切りを乗せて、トビコが入ったクリーム状のパテを追加してレモンと薬味で風味づけ。

これはスタンダードな白パンの「バトン」で作りました。

 

サーモンとディルとレモン。この味は鉄板!

 

前日に食べた残りのサーモン。こうやって翌日も美味しくいただける。

 

これが不味い訳がない!

サーモンとパテの相性はもちろん、レモンとディルの風味も効いています。強い炭酸水と一緒に食べると更に美味しい。夏になったらビールと一緒に食べたい一品。

 

 

ニシンのオイル漬けを乗せる、リッチで味わい深い一品

個人的には一番美味しく感じるレシピです! 食べる前に玉ねぎの輪切りをすし酢に漬けてマリネにしておき、マスタードとマヨネーズを塗った上にマリネを並べて、更にニシンのオイル漬けを並べる。酸味と辛味と魚の旨味が油脂成分と口の中で一緒になって、もう本当に美味なのです!

 

マヨネーズとマスタードでパンの表面をブロック。玉ねぎマリネとニシンが最高!

 

黒パンの香ばしさが良いアクセント。もちろん白パンでも美味しい。

 

ニシンの切り身が小さいので落とさないようにガブッと頬張る。この旨味を受け止めるのは、やっぱり黒パンのしっかりした風味が合います。鼻にツーンとマスタードが来るくらいがオススメ。ビールで流し込むのも素敵です!

 

 

基本的なサラミも、もちろん美味しい

安価な大きめサイズのサラミは、風味を上げるために少しチーズを乗せて軽くグリルで焼きました。表面がカリッとして油分がパンに染み込み、ささっと美味しく食べたい朝にはぴったりです。小腹が空いた時のスナックとしても良いです。

 

 

うちの子供はまだ白パン好きなので、ウクライナ流にバターを乗せて(薄く塗るというよりバターは乗っけるが正解!太る原因の一つはこのせいでは。。と思ってしまう)その上にサラミを乗せます。調理時間は1分!

これは、前記の猫のマトロスキンが言うように、サラミを下にした方が美味しそう。

スタンダードな丸いサラミは塩味がきつくアルコールのアテに最適なのですが、ブッテルブロード でも美味しくいただけます。以前黒パンを紹介した記事にも書いたのですが、クリームチーズとニンニク、ねぎやディルを練りこんだディップを黒パンに塗りこんだだけでも十分美味しいところへ追いサラミをしてブラックペッパーを振りかけます。

 

シンプルだけれど、黒パンがサラミの旨味を受け止め、噛めば噛むほど旨味が出てくる。

 

ウクライナ人がなぜ中年以降太っていくのかが、実感として理解してしまったかも。笑)

追い〜は悪魔的な誘惑です。美味しいからちょっとずつ足していくと旨味倍増、具材を減らすと物足りなくなり、その感覚が数十年後の自分の体型に反映されていく。。こういった高カロリーなものは腹八分目ならぬ腹5分目くらいがちょうど良いのかも知れません。追いサラミ、美味いが故にやばいです。。

 

 

「サーロ」はきちんと調整して食べれば、栄養価が高く美肌効果もありそう

 

脂身だけの燻製サーロ。このまま乗せても良いのですが、溶かしてニンニクを足してみました。

 

豚の脂身を塩漬けした「サーロ」ロシア語で「サーラ」は、作り手の腕か豚肉の鮮度のせいか、たまに動物臭がする場合があり、なぜ好き好んで食すのか分からなかったのですが、ウクライナ生活に慣れてきたのか最近は食べられるようになりました。

今回使ったものは燻製で、ベトベトしそうだったので一旦溶かしてニンニクを加えてみました。この作り方はちょっと邪道で、普通は塊のサーロを薄切りにしてパンに乗せて食べます。そのままウォッカのアテにするのがウクライナ人の中では王道のようです。

 

ただの脂身としか見えない、サーロ。しっかりした燻製の味が付いています

 

粒マスタードと脂身の旨さ、きゅうりのパリパリ感が美味しい。

 

サーロにはビタミンA/E/Dが豊富とのこと。ビタミンDは冬場は特に減少するので、うまく付き合うと体に優しい食材なのです。ただ体重のことを考えると、お代わりせずに週末少し食べるくらいがちょうど良いような気はします。

このブッテルブロードは黒パン一択です!

 

世界中にある、サンドウィッチやオープンサンド

 

ウクライナでも昔からよく食べられていて、近年ではSNSなどでたくさんの画像や情報があるので、それぞれのアレンジで好きな味でオープンサンドを作るのは楽しいですね!お酒のアテやストックのチーズやハム、サラミなどをささっとパンに乗っけて食べられる美味しいオープンサンド。黒パンが手に入ったら、バターを塗ってベーコンやサラミを乗せて食べてみてくださいね!

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

ウクライナの田舎町、スームィより SACHIALE Lifeをお届けしていきます。

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